FacebookとLINEの使い方(2020/01/21)

中根千枝著の「タテ社会の・・・」シリーズによると・・・

主として欧米(インド、中国なども同様)の組織では、明確な階層構造が見られるものの、同一の業種・技能クラスなどによる「階層内のヨコのつながり」が重視される傾向が強く、結果、オープンで横の連帯や結束が強い社会となっている。

一方、日本の組織は5~7人からなる小集団の集合体であり、親分子分に代表される「小集団内のタテのつながり」 が重視される。この小集団は「感情」による結束が重んじられるため、一種の「排他性」も有することとなる。

この小集団では感情的結束を促すために、年間を通じて様々な行事が催されることとなる。代表的なものは部・課・班による新年会・納涼会、忘年会の類である。この行事に参加することは、小集団の結束を左右する重要な意義を持つことになる。

この小集団によるイベントは、「階層内のヨコのつながり」を促すためのパーティーとは完全に別物である。欧米では大学の同窓会は、情報収集やビジネスチャンスを広げるための大切な機会とされているが、日本の大学の同窓会は、主にOB同士の親密度を深めるためのものとなっている。(※両社にかなりのギャップが存在するとのこと)

さて、ここでSNSである。

元々、SNSは「階層内のヨコのつながり」を広げる(探し出す)ためのものだった。

特にFacebookは、ヨコのつながりを利用してビジネスチャンスを広げるためのツールとして、ハーバード大学在学中のマーク・ザッカーバーグらによって考案されたのは、多くの人が知る所である。

一方のLINEは、仲間同士の結束を強めることを主目的としているため、グループ内排他性が強く表れている。

これらSNSの使い方は1本ではない。情報収集に利用するか、仲間同士の親密度を深めるために利用するか、それは個人の好き好きといえよう。