会社は簡単に潰れるし潰すことができる(2020/04/22)

NHKクローズアップ現代+

「コロナショック 苦渋の解雇の裏で ~密着・あるバス会社の3か月~」
 (2020年4月21日(火)放送)

 新型コロナウイルスの影響で、74人中33人の解雇を迫られることになった観光バス会社。2月以来、インバウンドの激減、日本人の外出自粛に翻弄され、売り上げは1割にまで落ち込んだ。従業員の中には、幼い子どもや高齢の親を抱え、アルバイトをして家族を支えようとする人も。解雇を告げる側の経営陣もまた、その苦しみに耐えきれずにいた。苦悩する社員たちの3か月に密着、いま必要な支援とは何か考える。

この感想をFbでUPしたところ、知人から以下の回答が来た。 

「正規・非正規ともに通知即解雇も出来ないはず。その辺りがメディアも、それを受けてSNSで取り上げる者も・・新型コロナの影響は大きいと、表面だけを取り扱うのは危険ではないか?」

さて、私はニュースの表面だけを切り取ってFbにUPしたのだろうか?

 

「まず、約70名のその会社に、労働組合があったのか?その上で、首切り対象の方が正規か不正規か?の報道はありませんでした。
既に解雇となり、解雇通知を渡すシーンも放送されていました。
ここで話題にしているのは、コロナ騒動に関連した首切りの、労使協定に関した部分は薄く、私もそこは詳しく追及していません。番組では、労使共に辛く互いの立場もよくわかる・・が強調されていたように思います。
不安を煽る報道、そしてSNS拡散ということですが、しかし、表面だけを切り取った問題なのでしょうか?
むしろ、社会の根深い問題ではないか?
昨今はTwitterなど軽い悪戯で会社が倒産していますが、それはなぜでしょう?その仕組みは?(←仕組みを理解して説明できますか?)
会社というのは簡単に潰れます(潰せます)そして特に日本の場合、再出発が困難です。そして倒産すれば負債だけが残るのです。
会社は簡単に潰れる・・それは私が17年も前から意識していることで、私自身の仕事への取り組み姿勢を一変させました。
個人事業主の方達は、それを肌で感じており、普段から毎日このヒヤヒヤ感を意識しながら、一日たりとも手抜きすることなく業務に精を出しているはずです。
コロナ渦で1月中旬には売上げがほぼゼロとなり、その先半年の営業見込みが立たない業種は多く有ります。そして、連鎖的に他業種に波及して行きます。この3ヶ月程度で政府の対策が間に合わず倒産となる個人事業主、企業がどれほどの数になるのか?はまだわかりません。それは未確定です。」

 

 この返信を書いて・・・ふと思い出した。

私の仕事への取り組み方は職場でも群を抜いている。ところが、こんなことを自分言うことがまず異常・・・

おおよそ理解してもらえないであろうし、自分でそう言う奴ほど全く仕事ができない。そんな事例もよく見てきた。

なぜそこまでやるのか?自分でもその理由を長らく忘れていた。

「会社というのは簡単に潰れる(潰せる)そして日本の場合、再出発は困難。倒産すれば負債だけが残る。」

この事実を知った2003年から仕事への意識が変わった。だから、別段、普段から、他人から見ておおよそ信じられないぐらい勤勉で積極的で前向きな毎日を過ごしている。

もちろん私がそう意識したところで、会社の経営状態に影響は出ない。

一方で、このような切迫感を持ちながら仕事に取り組む社員のいかに少ないことか・・・

社員一人一人が少しでも「会社というのは簡単に潰れる」を意識すれば、会社全体が変わるのにと思う。

なかなか理解はしてもらえない感覚だろうが、意外にも共感可能な人々は存在してる。

個人事業主」「営業マン」などである。

 

その「個人事業主」は言わずもがな・・・であろう。

運営資金の資金繰り交渉をミスっただけで不渡りは発生してしまうのだ。業績は好調で、それが単純なミスであっても・・・である。

加えて大切なのが決算の際に赤字を出さないことだ。赤字を出せば減税などの優遇措置が得られるが、監査法人や銀行から見た与信管理上は完全にマイナスで、取り返しがつかない。


 

 

こういったことを理解している「営業マン」も言わずもがな・・・である。

与信調査もせず、回収の見込みがない相手に商品を販売すれば、減給しながら返済するか、負債は会社が背負い込んで、その営業社員は責任を取って自己都合退職である。

こういった切迫感の有る無しは、その人の働き方に影響を及ぼすのは言うまでもない。

 

2003年から9年後・・・

2012年に1年間、職業訓練校へ通った。生徒の年齢層はまちまちであったが、体育の時間もある、いわゆる学園生活であった。

ある同級生が私を冷やかすように言った・・・「どうせヒマやろ」

また、ある知人は、支給される月額10万円の給付金狙いだと言った。

自分の人生において、この時ほど勉強をした時期はない。そして初めて?でもないが、心底勉強が楽しいと感じた。そして電気制御科中、全ての教科で1番となる。というか、常に1番でなければならないと考えて勉強に取り組んだ。もし、そのまま中学生に戻れるなら、そこそこの学校に進学できただろう。

私の今の仕事への姿勢は、この職業訓練の時にも現れていたと言える。