緊急事態宣言延長についての、昨日の首相の会見を観ながら、とにかく回りくどさを感じた。緊急事態宣言について5/4に正式発表を行う・・というだけの内容である。言葉を慎重に選びながら、各方面への気配り・気遣いに終始しているように見えた。同時に、一にも二にも「専門家会議の提言」が全てで、提言を鵜呑みにしているようにも見えた。
またしても、会見が75年前の日本と重なって見えた。
なぜだろう?
当時と違うのは、政府が国民を欺いているわけではない・・ことや、世界的にみても日本は健闘しており、抑え込みに成功している国・・・ということだろう。
また市民がインターネットで世界的に情報収集を行ったり、SNSで政府批判が自由にできるのも大きく違う。
ここに想像力を大きく働かせ、専門家会議を軍令部、医療関係全般を兵士、連合国を新型コロナウィルス、と見立てる。
「ウイルスとの戦い」は、激戦が続いているが、何とかギリギリのところで持ちこたえている。
ところが、「経済戦争」はどうだろう?
実は75年前の戦争も、昭和20年5月9日芷江作戦の撤退まで、日本軍は中国大陸で苦しいながらも勝利していた。これを意識している人は少ないだろう。
コロナとの戦い=中国戦線、経済戦争=太平洋戦線
このように例えると、当時との共通点が見えてくる気がする。
また、沖縄戦での「嘉数の戦い」を例にとると、日本軍は、10倍以上の規模で攻めてくる米軍の進出を16日間に渡り食い止めた。しかし、その損害は米軍の死傷者24,000人に対して日本軍64,000人と、約3倍である。
もしかすると、今の日本は「嘉数の戦い」昭和20年4月21日時点ではないのか?
戦線を維持し、米軍を退けていたが、日本軍は戦力の2/3を失い、もはや軍として機能していなかった。
兵士を称える国は医療従事者も称える。
兵士を勝って当然と見る国は医療従事者に対しても同様の態度を見せる。