インライン・ウィール交換Ⅱ(2021/05/17~18)

昨年の10/23に引き続き、2回目のインラインのウィール交換を行った。スピード抑制を目的とした小径72mmウィールへの換装である。

先日の5/14から2022シーズンに向けたインライントレーニングを開始したのだが、2021シーズンに開眼に至った「第三の滑り」をインラインで検証するために、どうしても斜面を滑る必要があった。

昨年は斜面でのインライン・トレを断念するに結果となり、新しい練習場所を求めて各所をあたってはみたものの、結局、長年使用して来た「秘密の練習場」以外で斜面を滑れるような場所は見つけられずじまいだった。

今回、もしかしたら状況が改善しているかもしれない・・・という微かな望みを抱いて秘密の練習コースを確認に行くと、長年、使用して来た中間域は、相変わらず荒れ放題だったが、コースの下部、入口付近であれば滑走可能だとわかった。

このコースの入口付近は過去に何度か使用していた。路駐した車が目の届く範囲にあるため、イタズラや駐禁取締りを気にせず練習が行える場所だったが、距離が短い上に、場所柄、やや人通りが多く、車道からも目に付きやすいという問題があった。

先日は、2016年以来、久々にこの入口付近での滑走となったが、結果として「第三の滑り」の再現には至らなかった。現在、使用しているローラーブレードMAXXM90と、このコースの抱える諸問題(斜度と路面の質)により、最終的には思ったような結果が得られなかった。

そもそもこのコース、インラインで滑るには斜度が急過ぎるのである。

1995年購入のローラーブレードMAXXM(76mm)で、このコースで練習を始めたの2000年に入ってからだったと思うが、かなりの決断が必要だったことが思い出される。最終的に非常に良い感じで練習が可能となったが、初めて滑るに当たり決心が必要なぐらい斜度が急だ・・・ということだ。

結果として、2016年、20年ぶりに買い替えたローラーブレードMAXXM90は散々だった。これまで、ほぼ皆無だったインラインでの転倒が多発する。原因は明白で、大径90mmのウィールではスピード限界を超えていたのだ。

実はこの買替えの際、小径ウィール58mmのアグレッシブ系にするか?かなり迷った挙句の大径90mm購入だった。完全な選択ミスである。最終的にストックをつっかい棒のように使いながら、スピードを抑制しながら滑る方法に落ち着いたのが2018年頃である。(※20170611、20180514に「お迎えストック」の記述)

しかし、この方法ではかなり極端な癖が滑りに出てしまう。

それでも、いくつかの問題が解決すれば、このコース・この斜度で大径90mmウィールでの滑走は可能だったと思う。

①「路面グリップの改善」
 このコースを利用し始めた当初は日当りも良く、坂道を空に向かって登って行くような、風光明媚な感じがあったが、2016年頃から生い茂った木々の影響で極端に日当たりが悪くなり、路面のアスファルトが、コケの様な何か?ピンク~紫色の有機物に覆われ始めた。道を覆うように枝を伸ばした桜の木の、落ち葉や何か?の影響かもしれない。この路面状態でエッジングの際の荷重が受け止められずスリップを繰り返すようになる。インラインはスキーと違い、バイクや自転車のタイヤのように、エッジ角が深まるとスリップ率が高くなる。だから、滑りやすい路面ではエッジ角を取らないよう操作するのが適切だが、それをすると今度は曲がらない。スキーとは全く逆の挙動を示す。結果として、スピードが出て小回りの効かない大径90mmインラインは更にスピードが出てしまう結果となり、それを制御しようとしてスリップ→転倒が多発した。

もし仮にここが自分の所有地ならば、デッキブラシなどで路面を磨いて路面の摩擦係数を上げるようなことをしただろう。

②「ウィールのグリップ力の向上」
 路面のグリップが悪ければウィールのグリップ力を上げてやれば良い。しかし、ハイグリップなウィールなど販売されてないのだった。

③「エスケープゾーン」
 こんな斜度、路面グリップのコースでも、斜度が次第に緩くなり、広いエスケープゾーンで停止することができたなら、大径90mmウィールでの滑走も可能だった。浅周りでスピードが出ても最終的に安全に停止する保証があれば・・・である。代案としてブレーキを使用して停止する方法をいくつか練習したのだが、結果として更に転倒回数が増えてまった。

無い物ねだりしても仕方がないので原点に戻り、以前から選択肢にあった小径のウィールに換装換することを決める。要するにストックを使用しなくてもスピード制御が可能であれば良いのだ。←というか、そうならなければ「第三の滑り」をインラインで練習できない。

ところがその小径のウィールだが、アグレッシブ系の58mmを探すも、全くヒットしない。場合によってはアグレッシブ系のインライン購入、もしくは、やや小径のインラインホッケー用の購入という選択肢もあったが、それでも交換用のウィールがヒットしないのは問題だ。

インラインも、ローラーブレードMAXXMの時代(1995年頃)には76mmが標準だったが、滑走性を求めてウィールは大径化。現在使用中のローラーブレードMAXXUM90(2016年購入)の90mmでさえ小さく、100mmが珍しくない時代となった。

かなり長期間のリサーチの結果、何とかインラインホッケー用であろう72mmというサイズを、これまで何度かお世話になった埼玉の某有名ショップで見つけて購入。

ウィールの到着に先立ち、5/17には以前使用していたベアリングの洗浄を実施。

翌5/18、日勤の帰宅後にウィールの到着。そのまま交換という流れになった。

さて、小径ウィールに変更してインラインがコントローラブルに変化するか?こればかりは滑ってみなければわからない。

1995年購入のローラーブレードMAXXMのウィールは標準76mmだった。実はウィールを小径に変更してもブレードの長さ自体は90mm用のままである。この点がローラーブレードMAXXMとローラーブレードMAXXM90の違いになる。

MAXXM90の場合、カカトの線より後ろに№4ウィールが存在する。これは良し悪しで、インラインホッケー用であればカカトの直下に№4ウィールがある。これだと小回りには最適だが、逆に転倒の可能性が高くなる。むろん、インラインホッケー場のような平面ならそれでも良いだろうが、スキーのトレーニングであれば問題である。

あくまでも斜面での使用だ。インラインホッケー用で安全に「秘密の練習場」の斜度を滑れるのか?それは未知数である。実際、スピード系の90mmウィールは不適合だったわけ。一方、長いブレードというのは小回りには不適当ながら、スキーのような長さが感じられ、ややズラしながらのカービング感覚が味わえる。

吉と出て欲しいものだ。

 

 


混在するが古い2タイプのベアリングで数を合わせる。


洗浄に際し、半分はカバーをぶち抜くタイプ。


残り半分はバネを取外すタイプだった。


かなり昔(90年代)購入したウィールに付属していたキットに、ディグリーザーとオイルがあったので使用する。


ディグリーザーは使えた。


今回は熱湯も使用してグリスを洗い流す。


ベアリング洗浄の翌日、ウィールが届いた。


洗浄後、オイル注入したベアリングと、新しい小径ウィール。


取外したピン。


72mmと90mmのサイズの違い。


ベアリングのセット。


スペーサーをセット。


フレームに装着完了した72mmのウィールと、取り外した90mmウィール。 90mmウィールはベアリングを外さず、いつでも90mm仕様に戻せるようにした。


ブレーキは路面に接触するので取外した。


さてさて、滑走性はどうなるのか?