映画「白い恐怖」(1945年)で、ほんの1カットだが、大女優イングリット・バーグマンのスキーを垣間見ることができる。日本で言えば昭和20年・・・76年も前のスキーになるが、彼女の所作を見て、僕は彼女がプライベートもスキーを楽しんでいた方ではないか?と直感した。
実はバーグマンの出身はスウェーデンのストックホルムで、24歳でハリウッドに渡るまでに数本の映画に出演している。
ご存知の通りスウェーデンは、ノルウェー、フィンランドと並んでスキー発祥の国と言われるお国柄。スキーは、スケート、リュージュ(そり)と並んでウィンタースポーツの王道である。彼女が幼少期からこのようなウィンタースポーツに慣れ親しんでいたとしても不思議ではない。そこでバーグマンのバイオグラフィー的な記事をネットで調べるも、趣味やスポーツに関した記事は今のところ見つけられてない。
真偽の程はさておき・・・
一方、映画「私をスキーに連れてって」では、女優・原田知世もスキーを披露している・・・とは言っても初心者役なのでそれなりに・・・ではあるが、
ここでバーグマンとの比較をしてみようと思う。
(なんちゅうこっちゃ・・・)
どんなスポーツでも同様だろうが、特にスキーの場合、「技量」は嘘がつけない・・・演技でカバーできないものである。
バーグマンの場合、カンダハー式のスキー金具を装着する際の手際が素晴らしく良く、撮影のために練習したというよりは、日常的にこなしている風にすら見えた。
そして滑走技術だが、スキー検定員の話によると、まぁ常識的な話にはなるだろう・・・スキーヤーの技量を見るには「滑り始めから1ターン目までを見れば九割九分、見える」ということらしい。素人の僕でさえ、スキーヤーの滑り始め~プレターンの入り方で、そのスキーヤーの技量は、大かた読めると考える。
足首の角度と腰、頭の位置関係を見る。バーグマンの場合、全くもって違和感が無い。
ヒザの入れ方も、ペックと比較すると、いかにも自然・・・スキーヤーとして普通である。
彼女の後ろには鮮明なパラレルのシュプールが・・・
そしてなぜかクラウチングへ・・・デモンストレーターが技術選でスタート直後によくやるけど。なんでかね?
「何、あいつ。シカトしちゃってさ・・・」
「滑りに来たの?転びに来たの?」
ヒザが伸びきっている・・・ということは、スネの前傾が取れてない、つまり足首のホールドが甘い・・・ということになる。
バーグマンのポジションと比較すると一目瞭然・・・