おそらく最古の記憶(2021/07/29)

つい先日、実家で子供の頃のアルバムを見ていた時、長年、生家であるまさみ荘だと思っていたアパートの2階の写真が、どこか別のアパートだということに気付いた。

写真には、ほぼ同時期の祖母も写っており、日当たりや服装の感じからも、何ら違和感が無い。

決め手はベランダの手すりの形状だった。そして詳しく見て行くと、北の階段が見当たらない、玄関に段差がある、飼い犬が居る・・・など、不自然な点も多かった。

母に尋ねてもわからずである。

ふと、昔のアルバム(特に親の代)では、写真の裏にコメントが書かれていることが多いのを思い出し、剥がしてみると・・・「シオヤ8月」とメモ書きされていた。

母の育ての兄こと従兄さんの娘さんで、母と姉妹のように育ったCHZさんが、結婚後、神戸に出て来て初めて居を構えた塩屋のアパートだと判明したのだった。

母に確認するとCHZさんの当時の住所は「シシガケ」だったという。そこで塩屋を「シシガケ」で検索すると、現在はその住所は存在しないが、塩屋町3丁目に「獅掛公園」という小さな公園が存在することが判明。付近には崖もあり、この付近がイノシシに関連した「掛け→崖」にまつわる何かがあるようだった。

さて、その周辺で、まさみ荘とほぼ同じ方向に建てられているアパートの存在を、国土地理院航空写真アーカイブスにて探すも不明。そこでストリートビューで周辺を検索していると、見覚えのある風景が偶然に見つかった。

その記憶というのは、間違いなく塩屋のCHZさん宅に行った時の記憶で、それもかなり暑い時期のものである。2階建てのアパートから、木々が生い茂る山の斜面と、その向こうに海が見える・・・という構図。

 

 

 僕は長年、CHZさん夫婦の住むアパートが、塩屋町4丁目付近の東向き斜面に建てられていたと考えていた。対面存在する山の斜面(旧グッゲンハイム邸付近)の先に海も見える。が、それはあまりにも遠いのだった。だが、それは幼き日の記憶の曖昧さでつじつまを合わせていたように思う。もし仮に旧グッゲンハイム邸付近の山の斜面を、記憶の通りに眺めると塩屋町3丁目12−48付近の上空からということになる。記憶では谷の斜面にアパートは建てられており、符合しない。

塩屋町3丁目24から対面の塩屋町3丁目14−43付近の斜面を眺める距離感にピタリと符合する。そしてその先に海も見えるようだ。

当時の記憶では、かなり住宅が立て込んだ記憶があるが、国土地理院航空写真アーカイブスで古い航空写真を確認すると、当時から住宅密集地だったようだ。

 

f:id:skihakuba2drnobo:20210729164715j:plain長らくまさみ荘だと思っていたが、複数の違いを発見。決定的だったのは玄関に段差が存在することと、手すりの形状。突き当りに階段が無いこと・・・であるが、それにしてもまさみ荘に似ている。

f:id:skihakuba2drnobo:20210729164711j:plain祖母がまさみ荘に来た時の写真。上の写真と同時期の撮影で間違いないが、手すりの形状が違うことに注意。

f:id:skihakuba2drnobo:20210729164645j:plainその記憶・・・というのは、ちょうど右手の一戸建ての2階ぐらいからこの風景を見ればピタリと符合するような感じ。