前後の動き発見す(2021/09/27)

今回、スキーにも前後の動きが隠されていることに気付いた。これは世紀の発見である・・・たぶん。

2020/02/07に「前後の動き」というものがあると気付く。スノボ、ゴルフ、艪漕ぎ運動・・は前後の動きであるのに対しスキーだけは見つからない。むしろスキーには左右の動きしか見いだせなかった。

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その左右の動きへの意識が強いため、僕のスキーはやや悪い癖の方へ向いてしまうことが多々あった。

以前より、左右の動きは前後の動きに比べて「抗力」に対して弱いのでは?という疑念があった。どちらが強い・有利なのか?は、一長一短あり、何とも言えないが
僕としては右~左の動きではなく、前に進みながらスキーに乗って行ける動きを模索していた。

これは前後に乗って行くのがカービング左右に乗って行くのがスキッディングということである。どちらが良くて悪い・・・ではなく、僕のスキーは左右の動きが強く出てズレやすい=スキッド技術の傾向が強いということになる。

ちなみにスキッド技術というと、初心者・低速・コントロール性が代名詞となっているが、力学的見地で、カービング(トップ側の舵取り論)スキッド(テール側のすべり論)でを比較すると、カービング状態での「保持力」が限界を超えて滑り始めるところからのスキッドとなるので、スキッドの方がカービングよりも高速域にある。
ところが、ことスキーに関してはハンドルや舵が付いているわけでは無く、コントロールが難しい。一例を挙げるなら、ハンドルを固定した自転車で急坂を下るようなものである。そのため、初心者にはコントロール性のあるスキッド技術の習得が求められた。

さて、身体の正面・体幹の腹筋側を前、背筋側を後ろ、右脚側を右、左脚〃左とすると、人間の行う動作の方向(力の方向)と目的の方向・・が、「同一のもの」と「異なるもの」が存在している。簡単に分類すると・・・

①居合刀の素振り、杭打ち、バレーのサーブ、テニス、槍投げ、ボウリング、歩行、RUN、自転車漕ぎ・・・
 運動の方向と作用する方向が同一

②ゴルフ、斧
 運動の方向は前後、作用はは横(左・右)

③スノボ、サーフィン、艪船漕ぎ、セーリングなど
 運動の方向は前後、進む方向は横(左・右)

ところが、この分類を詳しく分析してみると、人間の骨格による複雑な動きにより、単純にそうとも言えないことがわかる。人間の運動は「回転運動と前後の直線運動の組み合わせ」によって成されている。

人間が運動を起こすための動力源は筋肉で、それは収縮という1次元方向・直線的動きである。それを骨格と関節が受け止め、回転運動に変換する。そして変換された回転運動が、目的に応じて複雑な動きへと更に変換されて行く。

具体例;パンチ
 力の方向は前後だが、複数の関節(主にヒジと肩)が閉じられたところから開かれる過程で回転運動が前後の動き(主に前)に変換されている。

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/a6/4-Stroke-Engine.gif

パンチの動きを更に摸式化すると、実は左のGif(Wikipedia内燃機関より)のような、直線運動と回転運動の変換によって動作が成立しているのが理解できる。

そして、このような身体の複雑な動きに注目しながら、上記分類②のゴルフスイングや斧・・を分析してみると、かなり難解な動きだということが見えてくる。

ゴルファーの手の動きは、右→左の回転運動の3時~9時までを切り取ったものであり、ボールを飛ばしたい目的の方向と同一と見て良い。ところが、ボールに作用するヘッドについては、人間の身体を中心に正面を0時と見立てた6時~0時の運動で、後ろから前へと移動する。この際、フォロースルーはボールに対する作用には含まない。
この「運動と作用の90度の相違」を多くの人が気付いておらず、技術習得での混乱の原因となっているのではないだろうか?

つまり、ゴルフスイングを単純化するにはゴルファーはボールを横に置き、テニスやバドミントンのように、人間の身体を中心にした6時~0時の運動・・・つまり身体の横で打てば良いことになる。

 

 

 

 

 

問題は「スキー」である。スキーは上記分類のどれに該当するのか??である。実は全く該当が無いのである。そういう点ではかなり特殊なスポーツということになるかもしれない。2020/02/07にスノボやゴルフスィングで「前後の動き」を見つけてから今日まで、長年の謎であった。

スキーに近いものとして、MTBによるダウンヒル、モーターサイクルの運転が挙げられる。これら全て進行方向は人間の正面なのだが、外力に対して人間が拮抗させる力(人間から見た運動)は左右であり、スノボとは逆になる。
そして、案外、人間はこの左右の運動が苦手ではないか?ゴルフスイングも左右の動きとして認識している限り、難しい・・・

ところが、人間の動きというのはかなり複雑である。「僕とナンバの10年戦争」でも気付いたことだが、運動意識以外のところで内包された動きというものがあった。今回、それに気付いたのだ。

プルーク暴言A・011号「隠れたバランサーによる交差」
プルーク暴言A・012号「二軸論の中の見えない1本の軸」

スキーの場合、滑走の回転弧に合わせるために、少なからず体幹の捻り動作が必要になって来る。この捻りの隠れた動きとして、脚部に僅かながらの前後の動きが必要となる。これは現代のアルペンスキーでは目立たないが、特にテレマークターンにて顕著となる。片足づつの交互動作ということで、なかなか気付き難いのかもしれない。片足単体でみるとスノボの足裏と同様の前後の動きが存在するのだった。
ともするとアルペンスキーは、「内エッジto内エッジ」の「横横」中心の動きとなりがちで、スキーを前に滑らせカービングするための動きを阻害しているように思う。
僕の場合、なぜかテレマークが始めた当初よりターンの質が良く、不思議だったが、こんな所に原因があったのかもしれない。(※そのテレマークNTNシステムに替えて以降、不発である)

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Schi Heil !!