内足の先行動作・発見す(2021/10/03)

以前より、時々、使っていた「内足の先行動作」だが・・・「自然で楽な・・」の悪習にもかかわらず、良い時があった。今回、その謎が解けた。

謎の解明シリーズとしてはこれで3つめ・・・ということになる。

謎の解明のきっかけは、やはり以前にまとめた「プルーク暴言」シリーズの見直し・再編集によるものかもしれない。

さて、その「内足の先行動作」だが、主に内ヒザの返しだと考えている。
(※かなり年季の入った感じで実践済・・・)
(※以前、UPした「M's Ski Salon-内脚を上手に畳めない人に向けたアドバイス」とは異なるお話)新たな操作・動作が加わった?(2021/09/18)

 

現実に「内足の先行動作」を使うとスキーの切れが良くなる場面があった。とはいえ「自然で楽な・・」を目指しているわけでもなく、それを意識しないと滑れないわけでもないので、いつしか忘れてしまうのである。意識としては「足首のブロック」から始まって第五列目ぐらいになるだろうか?
僕の場合、ヒザ下の三角窓(A frame)ができやすいので、それをあれこれ修正しようとする時によく登場する。現実にターンの最終局面の「外脚側のダメ押し」か「内ヒザの返し」か・・・といったところで、ターンの切れが良くなるといった効果が感じられるのは事実である。

 

さて、珍しく結論から書いてしまおう。
内足の先行動作」(内ヒザの返し)=「外腰を回すための補助」・・だった。

これは「自然で楽な・・」の時のように「体幹のひねりを否定」したところから検証するよりも、「体幹をひねる」から入る方がわかりやすい。そしてこれは「アルペンスキー」と「テレマークスキー」の操作意識の共有化とも関連している。

体幹をひねる」場合、どのように捻るのが効率が良いか?僕はテレマークターンと同様、外腰を前に・・・を交互に行うことが効率的だと考えている。実際、モーグルでは外腰を前にしたひねり操作が多々見られる。

下の写真は、ソチ冬季五輪(2014年)女子モーグル上村愛子選手の滑りだ。

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コブに当てる直前の・・・外力を受け止めるポジションとして、体幹のひねり、外腰前・外腰引上げ、内腰下げげ・・が見られる。これで内足を後ろに引けば、美しい「テレマークターン」の完成である(上村さんお見事!)

ここで話題は飛ぶが、外腰を前に出すにはどうしたらよいか?腰を回す代表例として空手の蹴りで見てみよう。(芦原会館;玉置秀年氏)

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腰をスムーズに回すには、軸足のカカトが回ることが必須である。まぁ、当たり前と言えば当たり前なのだが・・・この時、ヒザ、カカトが回転する外腰の動きを妨げないことが大切になる。僕は「軸足の返しで蹴れ」と教わったぐらいだ。

これをスキーに置き換えたのが「内足の先行動作」(内ヒザの返し)になる。僕が「スキーの切れが良くなる」と感じていたのは、「内足の先行動作」(内ヒザの返し)によって外腰が鋭く前に出た(回った)からであろう。ここで大切なのは内ヒザの返しを使うことで、より強く外腰を前に出すことができた・・・と捉えるのではなく、足りてなかったものに対する補助があった・・・という認識だ。この時の筋力の使い方を「内方向への筋力」と命名したい。これはゴルフのスイングにも適応できるはずだ。

ところで、これは現実にはあくまでも補助動作だ。補助動作である以上、何らかの効果はあるのだ。その「何らかの効果があった」点が勘違いの原因だったように思う。

スキーでの前後の動き・・の時同様、「僕とナンバの10年戦争」で気付いた「運動意識以外のところで内包された動き」とも関連するが、外腰を鋭く前に出す(回す)には有効で、それは「自然で楽な・・」で説かれたようなものでは無かったということだ。

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「両足5:5荷重」「内脚先行動作」「角付け中心スキー」
2000年の黒姫高原でのREXXAMキャンプ、また2001年には兵庫県のデモだった平川和仁氏による「両足スキー導入法」など、僕はこれでも「自然で楽なスキー」を実践できるスキーヤーだと自負している。
もちろん、99%は無駄だったのだが、そんな中にあっても、これって使えるのかな?と思う謎がいくばか残った。
その一つが「内脚先行動作」に関連した「内脚のヒザの返し」である。
僕の中で「内脚のヒザの返し」が登場するのは、ヒザ下の三角窓(A frame)が気になった時だ。そして現実には、三角窓が解消するというよりは、スキーが異様に切れる・・・のである。それは、ターン最終局面の「外脚側のダメ押し」か「内ヒザの返し」か・・・といったところだ。
今回、「内脚のヒザの返し」が、外腰を回す際の誘導になっていることが判明した。
自然で楽な・・・では、体幹のひねりを排除していたから、内向姿勢への誘導として「内ヒザの返し」が効果的だったように思う。加えてスキーが異様に切れる・・・のも勘違いの原因だったかもしれない。
「内ヒザの返し」が外腰の回旋の補助となる具体例として、空手の蹴りの場合を見てみる。(※写真は芦原会館;玉置秀年氏)
これはゴルフのスイングにも当てはまるはずだ。
空手の場合、腰をスムーズに回すには、軸足のカカトが回ることが必須である。この時、ヒザ・カカトが、回転する外腰の動きを妨げないことが大切になる。
僕は「軸足の返しで蹴れ」と教わったぐらいだ。
要するにそれだけのことであった・・・
もちろん、それは「補助動作」でありメインではない。
ちなみに、モデルの玉置秀年氏の上段回し蹴りだが、実際に何度か見る機会があったが、鞭のように「しなる」感じで、それは素晴らしいものだった。

 

Schi Heil !!