2012/03/06 G3、バインディング・ウエッジ

2006シーズンに初めて八方尾根で“テレマーク・スキー”を経験してから6シーズン目になる
2005年の大晦日テレマークスキーを1日レンタル。翌、元旦には八方尾根スキースクールのテレマークレッスンを受講した。(八方SSのテレマークスクールは日曜日のみ開校、吉岡麻子講師)
 
翌シーズンには、HEADx80(2000モデル)にG3タルガ、ブーツはスカルパT2という組み合わせで用具を揃えた
それ以降、テレマークの感覚を忘れないようにと、シーズン中に1~2回はテレマークをするように心がけている。その甲斐あってか?今では、だいたい3~4本滑れば滑りの感覚を取り戻す事ができる。・・・とは言っても、まだまだ滑りは不安定で、バックカントリーで使用したのは3回程度。内1回は歩行道具としての使用だった。
 
このテレマークスキー、それなりに滑れるようにはなっているものの、本業にまでする気はさらさら無い。もっとも、本業のアルペンの滑りの謎が解けない限り、テレマークに専念するわけにもいかないという理由もある。
そんなわけで、金具とブーツは当時の最新式だったが、スキーの板その物はシーズン落ちして使わなくなった古い板・・・つまり、「あり合せテレマークセット」となっている。
 
それが災いしてか?どうも用具に不満を感じていた。それで昨年は、板を山スキーで使用していた2005モデルのスキートラーヴにチェンジしてみた。しかし、違和感は解消するどころか、増す一方であった。小細工を色々としてみるのだが、根本的な解決にはならない。反面、テレマークとはこんなものだ・・・という妙な納得もあった。
 
いずれにしても、毎回、違和感を感じるのが「カカトが異様に高く感じる」ことである
 
普通にブーツだけ履いても、アルペンで使用しているどのブーツよりもカカトが高い。ハイヒールとはこんなものかな?とさえ思う。そこで昨年は、つま先部分に厚めの中敷を追加してみた。結果はまずまずで、違和感は僅かしか感じなくなった。たった3mm程度の事なのだが・・・。
 
ところがスキーを履くと、相変わらず良くない。滑っている最中はそうでもなかったが、リフトの乗り降りや移動の際に感じる“つま先立ち”の感覚は全く解消しなかった。テレマークで爪先立ちになるのは、前のめりに倒れてしまうので非常に危険である。だからといって、リフトの乗り降りでテレマークポジションを取るわけにもいかず、ボーゲンキッズのような、足首が伸びた極度の後傾ポジションで対応していた。
HEADx80の時はこんなにひどかっただろうか?アルペン滑りの練習に使った時もあったのに・・・不思議だった。
 
さすがに、先日のテレマーク練習で、これはおかしい・・・と感じ、帰宅後にブーツをスキーにセットして確認してみた。すると、なんと!クライミングサポートを立ててもなお、干渉しない程にカカトが浮いているではないか!その距離、なんと6cm程度・・・ 歩行機能も関連しているので、カカトが自然に浮いていても当然ではあるが、これではあまりにひど過ぎる。
 
念のためにHEADx80とスキートラーヴを見比べてみると、x80の方は、僅かながら金具の取付け附近のスキーの形状が“プラットホーム状”になっており、金具はややフラットに着くようになっていた。しかし、スキートラーヴはスキーのアーチベンドと厚みの関係がそのまま出ている形状なので、恐らくその形状の差によってブーツのカカトの浮きが増強されてしまったのではないだろうか?そういう結論に至った。
 
何か調整する方法があるはずだ・・・そこでネットでいろいろと検索してみると、G3からバインディング・ウエッジなるものが発売されているではないか!これは金具をややつま先上がりに取り付けるための、クサビ状のプレートである。新しいG3・タルガではこのバインディング・ウエッジ着きで販売もされているという。
 
これが解決策になることは間違いない。とはいえ、なぜだか?品切れの店ばかりだった・・・やっと楽天で残り在庫1個という店を発見し、大急ぎで注文を入れた
 
2日後、品が到着する。早速、バインディング・ウエッジを取り付けるついでに、スキーもHEADx80に戻してみることにした。取付け穴は空いたままなのでスキーの交換は簡単。結果、ブーツの浮きは2cm程度に押さえられた。まずはめでたしである。これで滑ってみてどうなるか?早速、検証せねばなるまい。
 
ちなみに、この2cmの浮きを押さえつけるのに必要な重量は、なんと片足14.5kg!この状態でも両足で30kg近い力でカカトは押し上げられているという事か・・・。以前の6cmの浮きであったなら、もしかすると両足で40kg以上の力で押し上げられていたのかもしれない。私の体重は56kgなので、ふとした拍子に身体が浮いてもおかしくない力である・・・
 
 
 
イメージ 1
テレマークのプラ・ブーツはこのようにつま先のコバの部分が反っているものが多い。
つまりこの角度に影響された分だけブーツのカカトは浮くことになる。
また、スキーの形状により、取り付けた金具の先が下向きになると、カカトの浮きはより強調されることになる。
滑りはともかく、人間の体重がかかって、常にテコの原理でつま先に力がかかっていると、ブーツは逆反り、金具の先は抜けかねない状態が続く事になる。
 
 
 
 
 
 
イメージ 2
そんな不満やトラブルも多かったのだろう。そこで、このバインディング・ウエッジ(黒の部分)である。
これによりプラ・ブーツのコバの反った部分を相殺することができ、カカトの浮きが押さえられる。現在、タルガでは標準装備のようだ・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 3
 
残念ながらウエッジ装着前の写真は無い。しかし、付属のクライミングサポートを立てた状態よりも更に高い位置にカカトはあった。そのまま履き続けていたら金具の取付け部の破損に至ったかもしれない。
ちなみに、この浮きを押さえるに必要な重量は片足14.5kgである。恐るべしプラ・ブーツのパワーである。
 
 
 
 
 
 
 
 
Schi Heil !!