2012/04/07~04/08 長野県・八方尾根スキー場

今回は重大事故になりかねない大きな出来事があった。遠出には常に大きなリスクが潜んでいる事を肝に銘じておこうと思う。
 
6日夜、20時半に自宅出発。21時を少し過ぎてHRS邸に到着。既にTBC氏は到着していた。
9:16、駐車場から出発。恵那峡Pから梓川Pまで運転を担当する。その直後から季節外れの吹雪・・・明日はパウダーだな・・・と考えるよりも、高速が通行止めになる事が心配になるほどの雪であった。
 
3時過ぎ、通行止めにも遭わず、無事に豊科ICを降りる。大町に入ると4月だというのに道には積雪・・・。明日は大荒れでにはならない予報だったので、パウダー滑走に期待が持てる。
 
4時過ぎ、白馬村のホテル「パイプの煙」に到着。ロビーに入るが寒く仮眠できない。ホット缶コーヒーを買って湯たんぽ代りにしたり、トイレの暖房で度々温まりながらやり過ごす。6時頃、やっとストーブが点いたので椅子に座って落ち着く。7時より朝食バイキング。
 
本日はフォルクルP-50MOTIONを使う。朝一番はスカイラインに移動し、季節外れのパウダー滑走を堪能する。その後、リーゼンへ移動し、ほぼ終日、リーゼンを滑りながらTBC氏の指導でHRS氏の滑りのチェックを行う。私はビデオの撮影係。
 
昼に缶チューハイを3人で分けて飲んだが、本日は薬をうまく飲んできたので花粉症の症状は出ない。まずは一安心である。夜の宴会にも期待が持てる。
 
今季の積雪はハンパではない。グラートリフト横の雪壁が、今年は青い氷の壁となりアイスクライミングのコースの様に見える。リフトに乗ると、大きな溝の底を進むような感じで、左右に雪の壁が迫って来た。八方通いも14シーズン目になるが、こんな状況はこれまで経験したことがない。
 
リフト最終時刻までビデオ撮影を繰り返しながら過ごし、最後の1本はパノラマ経由で白樺ゲレンデに戻る。下部のリフトは稼動していないが、滑るには十分な積雪があった。この時期、滑って降りることができるのは、大変ありがたい。
 
宿に戻るとまずビールで乾杯。そして温泉で身体をほぐし、バイキング形式の夕食を堪能する。生ビールが旨い!その後、部屋に戻って撮影した映像をTBC氏のノートパソコンで再生しながら、深夜までスキー談義は続いた。
 
翌8日、5時頃起床。昨夜の酒が残り、少し頭が痛い。窓の外は完璧なピーカン。逆に日焼けを心配してしまうほどの空だった。
 
本日はK2クロスファイアーで行く。ゲレンデの雪はハイシーズン並みにキュッキュッと音がする最高のコンディション。ピーカンの天気も相まって、朝一リーゼンはこれまでになく最高の気分で滑ることができた。
 
朝一リーゼンを済ませると、写真撮影も兼ねてグラートまで上がる。リフトから唐松岳方面に上る登山客の列が蛇の様に見える。ものすごい人数だ。
稜線を見ると激しく雪煙が舞い上がっている。山の上は昨日より風が強い様子だ。唐松岳の予報は風速19mだった。
 
リーゼンに戻ると、宿が一緒の、山スキーを履いたオバちゃんと度々遭遇。しばらく一緒に滑る。このオバちゃん、かなりアクが強い・・・パイプの煙の常連だと言うが、宿では超有名人なのではないか?
「みんなは(ゲレンデのほとんどのスキーヤーは)ターンがずれているけど、私はカービングターンだから・・・」と言う強気の発言。頼みもしないのに?我々の滑りを細かく指導してくれる。
カービングはスキーの走りが得られて、最小限のエネルギーで滑るの。あんた達みたいな滑りじゃダメ。もっと早い時点で山足に体重を乗せて前に走らせながら(谷回りを)滑らないと・・・」と手厳しい。
 
ところが、そのオバちゃんの滑りはというと、山回りでは雑誌の写真を切り抜いて来た様なカービングのポジション、それでいて谷回りは完全なスキッド操作・・・つまり、申し訳ないが、自分で自分の滑りが見えていない完全な“カービングかぶれスキーヤー”の滑りだった。それでも我々の話には耳も傾けず、私論的スキー感を熱く我々に語り続けて止まらない・・・。
 
しかし、このオバちゃん、御歳六?歳という事を考えると、ある意味、信じられないほど上手でもあった。そこで視点を変え、詳しく滑りを観察してみと、雑誌から切り抜いて来た様なカービングポジションを除けば、すこぶる軸の安定したスキッディングターンで滑っていることがわかった。
 
恐らくこのオバちゃんは、山で荷物を担いだ状態で、このスタイルの滑りで確実に滑り降りて来るのだろう。ある意味、これがこのこのオバちゃん流の滑りだと考えれば、一般のスキー理論など関係なくても良いと思えた。
 
さて、昼食時は前日・前夜の疲れもあり、ウトウトしてしまう。
午後は兎平、黒菱に上がってコブ斜面に入ってみるが、とてもじゃないが私の技術では太刀打ち出来ない。斜面はコブではなく、S字の溝になっている。ラインも不規則で滑れたものではない。先日のハチ北でも感じたのだが、近年、コブの形が悪くなっているように思える。最新のカービングスキーの影響なのだろうか。
 
14時、エネルギー補給で缶チューハイを分けて飲む。HRS氏はアルコールが回って滑りの調子が狂ったと言っているが、TBC氏はガソリン補給になった・・と快調。
夕方は、リフト最終までねばり、昨日同様、パノラマ経由で白樺へ戻る。白樺では締めの滑りを1本撮影してもらう。
 
風呂でこの2日間の筋肉痛をほぐし、17時半、白馬村を離れる。2日間を過ごした八方尾根スキー場のシルエットが、赤みを帯びた空に浮かび上がって見える。本日は早朝から雲が太陽を遮ることは無かった。こんな日は珍しい・・・。
 
 
 
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4月というのにハイシーズン中でもあまりお目にかからない大町での雪景色。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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どう考えても、ハイシーズン中でも、珍しいぐらいにコンディションの良い日だった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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グラートクワッド乗り場の横の雪壁。
一部が青氷となっていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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第2日目は転じて、早朝より快晴。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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ここまで空が澄んでいると、日焼けが気になるほどである。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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快晴でも気温は低め・・・足元からキュッキュッという音が聞こえて来る。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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こんな好天は、ハイシーズン中でも、まず無い・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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兎平の積雪も十分過ぎるほど・・・。
空は群青色・・・まさにピースの缶の色“ピーカン”である。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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白馬五竜鹿島槍方面。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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白馬、杓子、白馬鑓方面。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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好天は早朝から夕方、日没後も続いた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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五竜・とおみスキー場方面。
日没後、西の空が少し赤く染まった頃、白馬を離れる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Schi Heil !!