薬師岳、黒部五郎、北ノ俣岳①

念願の?!薬師岳(2926.0m)、黒部五郎(2839.6m)、そしてこれらに関連して北ノ俣岳(2662.0m)を登頂滑走して来た。写真が多いので日程毎にレポートする。
 
◇2012/04/48 有峰林道、飛越トンネル登山口より入山◇
4/27、21時45出発。仮眠を2回。4時に飛騨清見着。長いトンネルを抜け、04:26 道の駅「古川いぶし」で夜明の写真を撮影。通過した古川町では、川沿いの桜並木が美しい。袖川経由、神岡町内を経て、道の駅「宙ドーム神岡」で休憩。その後、ナビに任せて上宝町双六経由で山吹峠を越え、現地入りする。
峠道は尖った落石が多く、タイヤには危険。植生に白樺が多いのが印象的・・・。
 
06:12 飛越トンネル4.3km地点。10台程の車が停まっている。路面の積雪でこれ以上進めない。つまり、ここから18kgの荷物+スキーを担いで4.3kmを余分に歩かねばならないということだ。今年は雪も多かったので、ある程度は予想していたのだが4.3kmとは・・・。到着後、大きなカップ麺を食べて腹ごしらえ。

07:40 スタート。歩き始めた直後に雪が無くなり、アスファルトが続く。これなら4WDであれば簡単に突破出来たのに・・・と悔やまれた。2007年の双六の経験から、とにかく体力温存でゆっくり歩く。

08:30 飛越トンネル手前、約2.8km地点でアスファルト歩きから開放され、やっとこさシール歩行開始。

10:00 飛越トンネル到着。体力温存とはいえ、ここまで2時間を要してしまった。通常、このルートでは、飛越トンネル朝5時、出発という感じなので、10時スタートはあまりに遅すぎる。
夏道は取付き附近の雪が切れていたので却下、沢を越えて右手の尾根に取付く。ここからやっと本当のスタートである。いきなりの急登・・・体力温存していた真価が問われる。
 
10:40 1643.0mピーク。高圧の送電線に手が届きそうな感じ。天気も良くすばらしい・・・。
 
12:00 1842.0m、神岡新道合流。足の爪が痛くなり始める。爪の手入れを忘れていたことを思い出した。登りは良いのだが、このコースは微妙な下りが多く、その都度、つま先に体重がかかり痛みを感じる。おまけにブーツがもの凄くきつい。昨年、戸倉峠~三室山での連続15時間・・・あれだけの山行で全く問題なかったのに不思議だ・・・。
 
14:00 寺地山(1996.0m)這う這うの体で辿り着く。眼前には目標の北ノ俣岳がそびえている。結構バテた・・・。しかし、最低でも北ノ俣避難小屋附近の天場まで行かねばならない。(結局、目的地としていた北ノ俣岳附近には天泊できる適当な場所が無く、避難小屋附近の天場が適当だったようだ。)
 
15:30 寺地山との尾根を抜ける。ここはひどい難所だった。難所と言っても切り立った石稜・・・では無く、狭い尾根に樹木が密集し、起伏の激しい場所だった。スキーで滑るのも、シール歩行するにも適していない区間である。こういう場所でスキーを背負ってつぼ足で歩くと、思わぬ所にツリーホールが存在し、落とし穴に片足を突っ込んだような状態に陥る・・・。一番適しているのはスノーシューなのだが。
 
16:00 北ノ俣避難小屋の少し上の樹林の間で幕営、ツェルトを張る。私自身、天幕泊の山スキーの経験がほとんど無い。今回の山行では実験的な意味合いも含まれている。
ツェルトの広さ+15cm程度に雪を踏み固め、ツェルトの4隅にペグを打ち、スキーを立てて張り紐を張ると、簡単に設営完了である。出入り口側のスキーを少し離れて立てるのがコツだろう。今回、実験的に、突き立てたスキーの両エッジ脇に補助材として割り箸を埋めてみた。これでスキーは多少のことではびくともしないようになった。
 
夕食、翌日の飲料水作りを行う。寺地山へ沈む夕日が美しい。
 
 
イメージ 1
 
古川町の桜並木・・・。
これから山に向うのも忘れて撮影した。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  イメージ 2
 
途中で見かけた神社。
この時期、祭りの関係で夜通し提灯の明りを灯す風習のようだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 8
 
神岡町。ここはイタイイタイ病の原因となった三井金属鉱業神岡事業所の亜鉛精錬所がある町である。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
  
イメージ 9
道の駅「宙ドーム・神岡」
スカイドーム神岡と読むらしい。ここでは、ニュートリノ研究、スーパーカミオカンデがリアル体験できる、非常にめずらしい道の駅である。
(・・ということらしい。)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 10
 
山吹峠を越えると牧場がある。
白樺の林が印象的・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 15 
飛越トンネルまで4.3km地点で車を停める。
横浜、尾張小牧など、様々な地域からの車が集る。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
イメージ 11
 
3日分の食料に加え、スキーを装着すれば相当な重量になるザック。
このザック、山スキーを始めた当初に購入。SJ誌の企画でグレゴリー社で製作されたものだ。多少、自前での改造を施しているものの、機能的にこれを越える山スキー用ザックは未だに見つかっていない。(ショベルやゾンデ、スノーソーを入れるポケットが着いている。)
背負い易さはピカ一だが、重量が2.5kgもあるのが難点。 
 
 
 
 
  
 
イメージ 12
 
すぐに雪は無くなり、延々とアスファルトを歩く。
春山散策と割り切ってボチボチ、休み休み歩く。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 13
 
ふきのとうの新芽の愛らしさに癒されながら・・・。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
イメージ 14
 
10時、やっと飛越トンネル到着。
ここからが本当のスタートである。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
イメージ 3
 
積雪によっては手が届きそうに見える高圧線の鉄塔。
青空に伸びる高圧線が飛行機雲の様・・・。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
イメージ 4
 
オシラビソ、コメツガなどの林が素晴らしい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
イメージ 5
 
足の爪の痛みに耐えながら、やっとの思いで寺地山へ到着。北ノ俣岳がそびえ立っている。
この時点で北ノ俣岳は却下。目的地を北ノ俣避難小屋附近の天場に変更する。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 6
悪戦苦闘の末、寺地山の尾根を通過し、北ノ俣避難小屋附近に到着。
団体さんで賑わいをみせていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 7
 
夕日がこの上なく素晴らしい・・・。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Schi Heil !!