スキートレーニング

YouTubeにUPされているミカエラ・シフリンのトレーニングを見て、バランスを取りながら何か別の事を行うパターンが、結構、あるのに気付いた。この15年ほどは山歩きで複合的に鍛えられるという意識があったから、スキーのオフトレなんて遠ざかっていて興味も無かったんだけど、雪も降らないし良い機会だから、少し遠ざかってたトレーニングを考えている。
 
昨年の秋は、山歩きもままならない状況だったけど、仕事を全力で行うことでカバー出来ることがわかった。2時間ほどかかる午前中の巡回を走ってみたり、階段の上り下りは常に小走りに、マンホールの開閉や管球交換の脚立作業など、人の嫌がる作業を全て自分がやる・・等、とにかく動き回ることでかなりのトレーニング効果があることがわかった。発展させて考えると、自宅での日常の作業でも、特定の意識を持つことで、かなりのトレーニング効果が得られるのではないか?昔の人々であれば日々普通に行ってきた日常的な作業である。ただし、スキーに特化する訳だから、前述の通りそれなりの意識は必要となってくると思われる。
 
【日常作業トレーニングの注意点】
①年齢と負荷
まず、年齢を自覚すること。もう同級生は50代も中半となっているから、10代や20代の頃のように自分を激しく追い込む必要は無い。ともすれば、まだ身体が動くので、ついついオーバーワークに陥り易い。最も注意すべき点ではないかと思う。
②強化すべき目的・ポイント
心肺能力、筋力のトレーニングは登山に勝るものはないので、特に自宅でのトレーニングに取り入れる必要は無いだろう。むしろ登山では得ることができないスキーに特化したバランス能力や調整力などのコンディショニングトレーニングを行うべきだろう。
③負荷のかけ方について
以前、スキー雑誌に書いてあったことだが、オーストリアナショナルチームのコーチ、確かハインリッヒ・ベルクミューラーのコメントだったと思うけど、以下のような内容のものがあった。「何かのついでに行うような中途半端なトレーニングをするぐらいなら、短時間でも良いからジムのような環境で集中したトレーニングを行うべきである。」当時の私はそれに倣い、自宅用のバイクマシンを購入したり、自分なりのトレーニングメニューを組んだりしたものだ。一方、格闘家のヒクソン・グレイシーの場合は全く正反対で、日常の動き、または自分自身の体重のみを利用したエクササイズやヨーガをトレーニングの中心に据えていた。
登山をやるようになってからつくづく感じることなのだが、舗装路のランニングは、よほど注意しておかなければ故障の原因となってしまうということだ。同じテンポ、同じ歩幅(ストローク)で行うトレーニングは、特定の部位を集中して傷めつけ易い。つまり一定の場所に負荷が集中してしまうのである。その点、登山の場合は、多種多様な斜度と地面に対する動きとなるため、歩幅なども一定せず、比較的、動作は多様となり、やや分散された形での負荷となり、故障が少ない。私はこの点を考慮して、自宅で行うトレーニングに際しては、特定の動きに固まらない、複合的な動きとなる様、意識している。