今季はテレマークの完全復活が印象的だったが、自信もできたので、GW遠征に備えてテレマーク75mm Nordic Norm規格のセットを復活させた。
ブーツは「Sucarpa T2X」2006年の購入から既に17シーズンが経過しており、いつ破壊しても不思議ではない状況。ブーツのシェルはしっかりしているが、ソールの接着が気になるところ。経年劣化は思わぬところに及んでおり、ブーツ内部・踵の緩衝材なるものが、なんと!粉末状に変化していた。
(※ちなみにSucarpaのTシリーズだが、当時とデザインに変化はないが、内部的には変わったのだろうか?
今回、Sucarpa T2のインナーは、Dynafitのサーモインナー(靴ひも式)を使用することに。焼かずにそのまま突っ込んだが、フィット感に問題は無かった。
スキーは細板「Dynafit Seven Summit」・・・今となっては細板だが、れっきとしたカービング仕様のスキーで、つい数年前まで残雪期に使用していた。言わずと知れた名機であり、お蔵入りは忍びないので、アルペン金具でも取り付けてモーグル用にでもしようかと、金具を外してスキー部屋に保管しておいたもの。今回、細板テレマーク用として復活である。スキーの方はブーツと違って、使用中に経年劣化破損・・・という緊急事態はあまり無いので、素晴らしい安住の地が見つかったようなものである。
Seven Summit用のシールが無かったのだが、今期限りで「B/D・Helio Recon 95」での使用を止めた「Colltex」をカット。結果、来期には必ず「Helio Recon」用のシールを購入する必要がある。
シールにはポリメイトを塗布。果たして効果はあるのか??
☆さて、テレ75mm復活のきっかけだが、「プルーク暴言」の資料としている「スキー発達についての研究 鈴木正 一橋大学研究年報 自然科学研究 9 31-66 1967.」を久々に読んだところが大きい。
https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/hermes/ir/re/9480/HNshizen0000900310.pdf
今季、テレマークの完全復活となったのだが、それは恐らく2018シーズンのNTNシステムへのチェンジ以来であり、かなり自信をもってテレマークが滑れるようになった結果でもある。
ところが、なぜテレマークが?となると、単に楽しいから・・・であり、踵を上げて滑る意義については腑に落ちるところが無かった。
今回、「スキーの発達についての研究」を読んだことで、テレマークとは「細板・革靴」が基本であり、それはツアースキーに適している・・・という点に気が付かされたのだった。
※「Sucarpa T2X」のTはTERMINATOR(ターミネーター)のTだったとは・・・
いざ、穴あけ作業へ。実は購入時同様の大変な苦労が待っていた。
(※ちなみに穴だらけなのは購入時の失敗の結果である。)
実家の部屋にしまい込んでいたテレ金具を外して持って帰り・・・
センター出しはいつものようにコピー用紙にて・・・
実物合わせ実施。一般的なスキーであれば、これで問題ないのだが。
実物マーキング位置。センターからずれているが治具を使うので問題は無い。
これまで同様、メタルが邪魔してドリルの先が偏心するので、他のバインディング用に制作した治具を使って穴あけをした。もう少し早く気付いていれば・・・と後悔。
まさに失敗例・・・「Seven Summit」は購入時のTLT取り付けで失敗の連続だった。その結果、金具毎の「治具」を制作することとなった。ただ、これからはテレマークはNTNシステムだと考えていたから75mmの治具だけは作っていなかったのだった。
エッジを研磨して整備。WAXも・・・
シールはColltexを流用。山スキー初期の頃に使用の「G3」に似た感じで、今一つ、登攀性に欠けていた。
エッジ部がボロボロだったので、ちょうど良かった。
取り置きの専用カッターでカット。
片面が切れたらエッジの幅だけずらして反対側をカット。
続いて、反対側のエッジ二つ分をずらし、最初にカットした方を、再度、カットする。
綻び防止に、はんだこてで切断面を焼く
2006年の購入から、既に17シーズンが経過の「Sucarpa T2」。
今回、かかと内部の緩衝材なるものがボロボロに・・・
正直、これの扱いには手を焼いた・・・
緩衝材の無くなった空間にはスポンジを挿入。履いた感じ、特に違和感はなかった。
黄色く変色したソール・・・かかとの緩衝材のようにバラバラになるのか?シェルからペロリと剥がれるのか?