ロック機構いろいろ(2023/04/16)

Dynafit・HOJIのロック機構には驚かされたが、では他のブーツはどうだろう?
ということで、保有する山スキーブーツのロック機構を調べてみた。

まずはオーソドックスな「シャフト」タイプ。アッパーとロアを結合する稼働(スライド)するシャフトが取り付けられており、滑走時はレバーを下げると、取り付けられたピンがシャフトを固定。結果、アッパーとロアはロックされる。

シンプルな機構だが、問題点としては、アッパーとロアは、スライドするシャフトで常に結合されており、それが動きを妨げる点。シャフトに動きが抑制され可動域が狭い点。などが挙げられる。

こちらもオーソドックスな「跳ね上げレバー式」タイプ。滑走の際はレバーを下げてロック。歩行の際はレバーを外して(跳ね上げ)解放。2ピースのシェルであれば、アッパーとロアは完全に解き放たれ、フリーとなる。
問題点としては、跳ね上げレバー自体の強度が必要である点。レバーが落ちてこないようなロック機構が必要な点。レバー取り付け位置に応力がかかり、破損しやすい点、が挙げられる。

跳ね上げレバー式の場合、かつての「Scarpa F1」など、単純な2ピース構造のブーツである場合が多い。歩行時のアッパーとロアの可動域も大きく、ロングディスタンス向きといえる。

異色の「レバー式ピン」タイプ。アッパーシェルのバックル・レバーと共用してある。

バックルのレバーにピン(突出部)があり、3ピース構造のシェル(アッパーの2つ)を貫くようになっている。

ピンがアッパーの2つのシェルを貫くことで、アッパーとロアがロックされる。問題点としてはピンとその周辺にかなりの強度が求められる点。