2012/10/13 クライミング・山神社

【姫路・山神社にて3年ぶりのクライミング

世界の果てまでイッテQのイモトアヤコを見ているうちにクライミング熱が復活してしまった。

私にとってクライミングは専門外・・・しかし、2007年に山スキー仲間のHRS氏とOGW氏からクライミングの手解きを受けて以後、スキーシーズンが終わった桜の季節にマルチピッチのクライミングを楽しんでいる。

ちなみに、私のクライミングの師匠であるHRS氏とOGW氏は、過去にそれぞれN脇岳人会、H路山岳会でクライミング経験を積んだベテランだ。山スキーとクライミング・・・それぞれに全く別ジャンルではあるが、私が岩場で経験したことは、山スキーのシール登高の際どい斜面での切り返しなど場面で大変役立っている。

さて毎年のようにスキーシーズンも終盤になると必ずクライミングレーニングの話が出る・・・にもかかわらず、ここ3年ほどは、諸々の事情でお流れとなっていた。購入したまま放置されたATCやクライミンググローブなどの道具類・・・。イモトアヤコにあやかり、今年こそは!と、第一種電気工事の筆記試験が落ち着いた9月下旬にHRS氏に話を持ちかけてみた。

9時、姫路の山神社前に到着するとHRS氏の他にTBC氏も駆けつけていた。荷物を担いで15分ほどハイキングすると目的の岩場に到着する。雪彦山とは比較にならないアクセスの良さだ。我々が現場に着くと、既に3名のパーティーが到着している。狭い場所でもあるので軽く挨拶を交す。

まずは軽いロープワークを復習の後、私がリードで登ることになった。

自宅には7冊を超えるクライミング関連の書籍があり、前もってギヤを使って予習までして来たのだが、実際の現場に来るとこんがらがってしまい、8ノットすら覚束ない。 私が定期的にクライミングを行いたい・・と考える理由は、このギヤ慣れにある。

本格的なリードするのは今回が初めてだった。それも初見(オン・サイト)の岩場である。

実際、関西の岩場と言えば、裏六甲や西宮が有名だが、今回、クライミングレーニングをHRS氏に持ちかけて、山播州地区には素晴らしい岩場が複数存在することを知った。

まずは指先を岩に掛け、一歩目がスタート。順調に高度を稼ぐ。下からHRS氏が指示を出すものの、実際の所、オンサイトでリードをするのは大変だ。3年ぶりのクライミング・・・果たして、落ちずに登り切ることができるのだろうか?

途中までスムーズに来たが高度感はなかった。むしろ足先に神経を集中していたので、高さを気にするゆとりがなかった。まっ!良いことにしておこう・・・

コース終盤の棚に到着して一安心。しかし、その先の軽いハングが進めない。一旦、左を捲いてみたが難しい。直登できないので、次は右を捲く。時間はかかったが、右を捲いて何とかハングの上に出ることができた。見渡すと集落が小さく見える。やはり高い・・。

更に進んで這うように終点に到着すると、今度は確保が出来ない・・・。どうした訳か?インクノットが作れない。これには参った!

戦闘機乗りの頭三割ではないが、全く頭が働かない。そうしている内に焦りが出始め、訳が分らなくなってしまった。何とかインクノットを思い出し身体を確保すると、残置のカラビナにロープを通す。お次は下からロープにテンションを掛けてもらい、インクノットを解いて降下である。しかし、先程のインクノットの件から自分の行動に疑念を感じてしまう。本当に大丈夫だろうか?何度も確認してやっと降下を始める。

8冠での降下とは違い人任せの降下も初めてだ・・恐る恐る降りて行く。下に到着した時は正直ホットした。

その後、TBC氏、HRS氏がトップロープでクライミングを行う。HRS氏を私がビレイしたが、体重差がかなりあるので降下の際、身体を持っていかれそうになった。本当の滑落の際、ストップできるのか?不安にもなったが、これも良い経験だった。

その後、休憩を挟みながら同じコースを2回登る。リードで捲いたハング部分も直登出来た。

昼食を済ませてから、フレンズなどのギヤの実習をした後、ゲレンデの右手、一番端のチムニーに登ってみる。チムニーの突き当たりのハング部分でポーズを取り、TBC氏のカメラで撮影してもらうという趣向だ。

しかし、ハングまで行き着いてみると自然に身体が上へと向った。下からHRS氏の指示も出る。TBC氏が一眼レフで撮影をしている・・・。

ハングは一筋縄では行かなかった。左手が届いた先には微かな岩のふくらみがある。クライマーならパミングで身体を確保するのだろうが、チョーク無しの手は滑るばかりである。それでも何とかステミング&アンダークリングで身体を持ち上げると、何とか右手に取っ掛かりが得られた。これで一安心。ハングを無事に登り切ることが出来た。グレードは5.10bだということである。

帰宅後に調べた所、チムニー部分は5.09・・・つまり、クライミング技術が無くても登れる斜面だった。
ではハング部分は・・・どうやらハングの部分でコースは終わっているみたいだ。ハングの上に終点が無かったことを考えるとハングだけのグレードはもう少し上のグレードだったのかもしれない。私の想像なのだが・・・。


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岩肌の登山路を歩いて行くと・・・。












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素晴らしい里山の風景が広がる。












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15分ほどのハイキングの後、現場に到着。
ここのグレードは5.10aという。クライミング技術が必要な一番簡単なグレード。















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ヒヤヒヤのリードの後、トップロープでTBC氏が登る。

















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私の二登目、隣のコースにチャレンジ。
リードとトップロープで3本登った。









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確保の練習・・・
3年前に買ったATCを初めて使う。










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チムニーでキョンを決めて・・・。












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自然に身体が上へと向ってしまうのはなぜ?











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ここからの写真はTBC氏のPENTAXによる。












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何とかハングに立つ。












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おやおや・・・終点が無い!
結局、隣のコースの終点にビレイする。











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二登目はトップロープで登る。
落ちても直ぐにビレイヤーが引いてくれるので安心できる。










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左手でパーミングしながら身体を宙に反らすと、右手に微かな取っ掛かりが得られる。
こうなればしめたもの・・・









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2度目は難なくハングを越えることができた。











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初見のオンサイトが重視される理由が何となくわかった・・・。










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一通り、クライミングが終わった後、レスキューのライジングシステムの訓練を行う。