現在、父と同級生のMさん、Yさんが目撃した、昭和20年夏の玄界灘沖での米軍機攻撃による一連の船舶沈没について調べているが、ここに至るまでに、父方の先祖調査、ノモンハン現地慰霊で一緒だったN団長、K副団長、他、母方の伯母、恩師Y先生・・・らから、戦前~戦中~戦後の話を聞き取りしている。
この一連の聞き取り作業のスタートラインにあるのが連ドラ「おひさま」(2011年)の時代考証に対する考察だった。
本題に入る前に、まずこの「おひさま」というドラマ、出演陣が凄い。大河ドラマ同様の長丁場だから可能とはいえ、これだけのメンバーを揃えるのは異例だと思う。
まず、主人公の須藤陽子が井上真央、田中圭、永山絢斗、 高良健吾、柄本時生、満島ひかり、マイコ、 伊藤歩、 安藤サクラ、土屋太鳳、 高橋一生。ベテラン勢には、原田知世、寺脇康文、樋口可南子、平泉成、 渡辺えり、ピエール瀧、ダンカン、矢島健一、野間口徹、斉藤由貴。往年の大ベテラン勢は、若尾文子、 渡辺美佐子、 白川由美、浅茅陽子、伊東ゆかり、 黒柳徹子、司葉子・・・と凄まじい。
ここで注目すべきは、2021年現在の日本の映画・ドラマ界を牽引する中堅どころの出演である。井上真央は云うもがな・・・田中圭、永山絢斗、 高良健吾、柄本時生、満島ひかり、安藤サクラ、土屋太鳳、 高橋一生である。特に満島ひかり、安藤サクラ、土屋太鳳、 柄本時生、高橋一生、野間口徹・・らがブレイクするきっかけになったドラマと考えて良い。
また、戦時中の時代考証では、著書に零戦搭乗員の証言ドキュメンタリーを数多く手掛ける写真家の神立尚紀氏が担当しているのも興味深い。
そして脚本は岡田惠和である。NHK朝の連ドラでは「ちゅらさん」(2001年)「ひよっこ」(2017年)がある。映画では「阪急電車」(2011年) が有名だ。「おひさま」は、「ちゅらさん」「ひよっこ」を含めて、岡田惠和による「たぬき女キャラ」三部作ということになろう。
また、戦前~戦中編については「二十四の瞳」そのものである。ほぼパクリと言ってよいが、実は岡田惠和氏は相当の映画好き。「二十四の瞳」の魅力を極めて良く理解している。パクリというよりは「オマージュ」と呼ぶに相応しい内容の濃さとなっている。
後半の戦後編は「ちゅらさん2、3」そのもので、いろんなキャラが入れ替わり立ち代わり登場し、岡田惠和ワールド・良い意味でわやくちゃである。
実は非常に残念なことではあるが、「あまちゃん」同様、薬物事件を起こしたピエール瀧が出演しているため、今後の再放送は極めて難しいように思う。ピエール瀧、実にいい役をしていたのだが・・・