2012/02/29~03/01 若杉高原大屋

日曜からの連投で膝が痛む
今季は例年になく積雪が多いのだが、こちらの雪は、消失するスピードも尋常ではない。滑れるうちに少々無理をしても行っておくのがベストである。
 
朝、神戸は雨だったが、回復するのは分かっていたので、何の躊躇もなく出発する。予報通り、姫路附近を通過する頃には雨は小降りとなり、林田附近では、山の中腹に層雲が漂っている光景に出くわす。これは天候が回復に向っている証拠で、NZや針ノ木岳滑降など、これまでにも何回か経験している。
 
大屋到着は9時半、天候が回復傾向なのはわかっていたが、スキー場はあいにくのガス模様。何となく15日と同じ状況で、ゲレンデは視界不良・・・になるだろう、という予感がするまぁフリースキーで滑りの確認が出来ればそれで良し・・・だしかし、バッチテストの受験者はそうも言ってられないだろう。実はこの日、大屋SC主催によるバッチテストの日だったのだ
 
ゲレンデは、下部は幾分ましだが、上に行くほど視界が悪い。この状況での検定は、受験者のみならず運営側も大変だ。
ゲレンデは、昨夜降った湿った重い新雪が、あちらこちらにゴロゴロと固まっている状況だった。自分の受験当時の技量を、今日の、このコンディションに当てはめると、かなりモチベーションが下がるであろうことは言うまでもない。しかし、いかなる雪面状況、気象条件をも乗り越えてこそ1級スキーヤーである。ナンチャッテ・・・
 
バッジテストはさて置き、私は、とりあえず1号ゲレンデ側の新雪を喰らいに行く。今シーズン初の新雪だ!
さぁ、1ターン目・・・膝を少し上回る深さだ。結構、深い。おっとっと・・・。毎年のことであるが、どうも新雪初詣は上手く行かない。今日もズブズブとスキーのトップが沈んで行く。なぜこうなってしまうのか?いまだによく分からないが、普段、足元のしっかりした場所に立つのとは、ずいぶん勝手が違うのだろう。逆に、数本で全く意識せずに滑れるようになってしまうのも事実・・・。自分の中でこの治療法はまだ見つかってない。
 
荒療治?も完了し、1号ゲレンデを数本滑った後は、軽やかに新雪を楽しむ自分がいた・・・
時々胸元に雪をかぶる・・・。意外な深さの新雪に驚く。自分のシュプールを逆に滑って8の字にしたり・・・何度滑っても新雪は楽しい。
とは言うものの、今日の新雪は湿気を含んで重い状態で、パウダーと表現ができないのも事実。しかしまぁ、この状況に馴れておけば、山に行った時に楽なので、時間の許す限り新雪を楽しんだ。
 
さて、4時間券で滑り終わる頃、図ったようにガスが消えて行くではないか。なんという運の悪さ・・・
そう考えたのは、バッチテストの受験者であろう。おおかたの種目が終わった途端、視界が良くなるとは・・・本当に気の毒である。まぁ、私にとっては、新雪の時に悪天候は付きものなので、全く気にはならなかった。むしろ天気が悪い時ほど雪質は安定しているのも事実。2月上旬の一番天候が荒れる時期に、八甲田山のツアースキーに参加していた時期もあった。まぁ、いつもの様に新雪を楽しませてもらった
 
さてさて、前回も書いたが、リフトが使えなくなって以降は、スキーで登高して何度か滑ってみた。息が切れない程度にゆっくりと登れば、筋肉や関節をほぐす効果が期待できる。降雪機の制御板の位置にビデオカメラをセットして、下から2つ目の降雪機までを3回登った。もちろん、これを何十回も繰り返したら、さすがに疲労困憊してしまうのだが・・・
 
3回目を登っている時だった。私の真横を、赤いウェアを着た2名のスキーヤーがかすめて行った。あれっ?!と思って斜面を見上げると、上に2級の受験者達が勢揃いしている。検定員と受験生を含めた総勢十数名のバッジテスト御一行様が、斜面の上から私の動向を伺っているではないか!?(・・・のように見えた)
「あのスキーヤー、邪魔やな。」「何してるんやろ?」「いつになったらどくんやろな?」そんな声が聞こえてくるようだった。思い起こせば、このラインは自分も何度か小回り種目で滑った経験がある。今、自分は完全に障害物になっていた。即刻、滑り降りてビデオを回収・・・。せっかく歩いて登って滑った映像が、下の2名の検定員のお陰で台無しになったのは言うまでもない。
 
以前、こんな事件?があった。私が検定の補助に入った時の事だ。そろそろ前走がスタートしようかという時、滑走エリアに男性のスキー客が進入して来た。それを見て、あるスタッフが、男性に協力を呼びかけたのだが、その言い方が気に食わなかったのだろう、お客さんは後からスクールに怒鳴り込んで来た。お客さんは「俺は客でお金を払って滑りに来ているのに、お前らが勝手にゲレンデを占有して、どういうことや!」という言い分だった。その一件は、声をかけたスタッフの言い方が適切ではなかった為に起こったものであったが、受験生側、主催者側、お客の側・・・と、違う立場を経験すると、それぞれの言い分が良く理解できて面白いものである
 
さて、2時を過ぎて車に戻り、撮影したビデオを確認しながらの昼食。食事の後は、テレマークスキーでシール登高を行い、3本滑った
 
歩いて登って、いきなりテレマークで滑ると、1本目は、それはもう悲惨な状態だった。やはり年1回はテレマークも練習しなければと痛感する。しかし、まぁ基本的にはテレマークで滑れるようになっているので、2本目、3本目は何とか感覚が蘇って形になった。
 
1日の予定が終了した頃には4時を回っていた。JAF優待で温泉に入った後、ささやかな夕食。一口、ウィスキーを口にすると、早々と就寝・・・。北斗七星がきれいだった。
 
翌日、車内は氷点下。しかし、思ったほど寒くはない。車外に出て車を見ると霜で真っ白だ。暖機も兼ねて車を走らせる。大屋の集落の方に雲海が見えたので撮影しに行った。
 
雲海は素晴らしかった。長年来ているがこんな風景に出会ったのは初めてだ。そんな感動に浸りながら、朝の準備を済ませ、9時から滑走スタート。昨日、身体を動かしているので筋肉痛もそんなにひどくはない。
 
本日は1号ゲレンデの圧雪部分を中心に滑る。今シーズンは、比較的、1号ゲレンデが広めに圧雪されている。3号ゲレンデとの境目のネットの末端にカメラをセットすると、ちょうど良い具合で1号ゲレンデを収める事ができる。・・・降雪機制御板横、1号リフト支柱、に続いて第3の撮影ポイント発見だ。
 
基本の滑りを確認しながら、時々、S○J風に両手を大きく広げてカービングターンを行う。10年前の02シーズン頃、内足主導の滑りをずいぶん練習したので、腕の使い方さえマスターすれば、何とか最新の滑り風になったのではないか・・・(爆、わからん?)
久々にこんな滑りをしたが、滑った感じは、エッジが噛んだスノーボードのようでもある。もちろん、ボーダーでも上手い人は“ずらし”を使いながらコブに入ったりもするのだが、近年、スキーの滑りもスノーボードの影響を受けているのだろうか?・・・などと思ったりもした
 
11:45、速攻で車に戻り、用具をテレマークに変更する。12時に再スタート。残り1時間である。
昨日、テレマークの感を取り戻していたので、直ぐに滑ることが出来た。今回はテレマークポジションのスタンスを狭めて、連続小回りで滑ることも出来た。やはり年1回は練習はすべきである。
 
1時、リフト券終了。車に戻って昼食。本日の滑りの映像を確認。S○J風の滑りも確認してみる。なんだか・・・頭が動いている。洗練されたS○J風の滑りには全く見えない。なんちゃってS○J風だった・・・。
 
昼食の後、昨日同様、テレマークでシール登高を行い、3本滑る。
1本目、雪質が変化したのか?全く滑れない・・・。さっきとは別人の自分がいたどうもテレマークはよく分からない。それでも何とか3本目は形にした・・・んー、情けないというか何というか
 
全ての予定が完了し、少し遅くなったが、一路帰宅である。山崎で牛丼を食べてガソリンを入れ、帰宅は9時少し回ってから。用具の片付けをして、炭酸ガスの入浴剤を入れた風呂に入り、11時就寝・・・。翌日は3:45起床でAM4時からウォーキング。筋肉痛をほぐすにはこれが一番だ。
 
 
 
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山の中腹をたな引く層雲。
天候回復の証し。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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若杉峠に向う道は雪壁ができている。
本当に今年は凄い・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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到着時、ガス・・・。
この時はまだ少しマシだったが、一番ひどい時は降雪機から上は全く見えなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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湿雪とはいえ、新雪である。
このように8の字を描いてみたり・・・
新雪は楽しい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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この日の天候を物語るショット。
スキーで一番困るのは、やはりガスである。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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これは2級かな?
停止ラインの確認のため、大屋の我が師匠、T路さんが滑る。
無線片手に下と連絡を取るのはN村さん。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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夜間、ゲレンデを動き回る圧雪マシーン。
こうやって見ていると巨大な生物のようにも見える。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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翌朝、谷間を埋め尽くす雲海・・・。
こんな光景は初めてだった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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朝一番は、薄曇のスタート。
斜面は硬め・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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ゲレンデに刻まれるシール登高のトレース
これいかに?!
ちなみに一度トレースを付けると、3回目以降の登高はかなり楽になる。山スキーでも、大変なのは先頭である。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 3
 
ゲレンデでシール登高とは、ある意味物好きでもある。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Schi Heil !!