◇2012/04/30 長野県:黒部五郎岳(2839.6m)◇
07:00 昨日とほぼ同時刻のスタート。
ついでなので、北ノ俣避難小屋をのぞいて見る。到着した夜は賑やかだったが、今朝はひっそりしていた。
※2名のスキーヤーは「キャンピングカーで行く山スキーと山歩き」チームだった。
09:30 北ノ俣の低い方の山頂の石標の写真を撮影して、2662.0m山頂へ。昨日、薬師岳で会ったカップルがやって来たので話をする。太郎平小屋に泊まられているのだという。とても爽やかな山スキーヤー・カップルだった。
※後日、blog「青い山、白いヤマ」の御夫婦と判明。おふたりのツーショット写真は、私がシャッターを押させて頂いたものである。無事に撮れていて良かった(笑)
09:50 中俣乗越を目指してトラバース開始。なるべく高度を下げないようにひたすらトラバースをする。下りのシール歩行でも、つま先を丸めていれば、痛みは多少、楽になる。(※ここでのトラバースは、スキー滑走でも可能だと思える。今回は初めての場所ということもあり、雪割れ、雪庇などの対応を考えてシールで移動した。)
11:00 2578.0mピークの西面を巻こうとしたが、それは甘い考えだった。雪が切れてハイマツの茂みとなっていた。
11:30 黒部五郎の北面の2555m付近で一旦休憩。昨日の太郎平避難小屋での経験から、登りに備えて腹ごしらえと大休息する。話し相手が居ればもっと良かっただろう。
先行するテレマーカーが華麗に滑り降りて来るのが見える。
12:00 黒部五郎岳・北面斜面をいっぱいに使って登高開始。
12:44 黒部五郎の肩、2760m附近に立つ。黒部五郎カールの全容が見える。山頂直下の迫力は、見ているだけで目眩がした。
13:50 山頂より北斜面滑走開始。斜面の中央、雪の白い部分を狙って2530m附近まで滑る。
14:10 ひたすらトラバースの登りに備えて休憩。ブーツのインナーを一旦抜いて装着し直す。
16:45 北ノ俣岳山頂へ戻る。風が強い。東からの冷たい強風。見上げると北東の空は晴れ、南西の空はドス黒い・・・変な空模様。
17:15 幕営地に戻る。ツェルトの入口を風下に張り直す。夜は風が吹き荒れたが、いつの間にか爆睡していた。
いつもの朝の風景。
ちなみに黒のビニール袋はゴミ袋ではない。雪を中に入れ、日中の熱で溶かし、水を作り易くするためのものである。
3回目の北ノ俣岳登頂(笑)
やはり晴天の昨日、撮影をして正解だった・・・。
これから向う黒部五郎岳が見える。薬師よりはアップダウンも少なく、距離も近いはずである。
それより何より、本日は飲料水を2リットル準備しているのだ。
雪庇の下を注意深くトラバースして行く。
黒部五郎が近付いてきた、
黒部五郎・北面斜面直下。
遠くから見るより斜度は緩い。斜面をフルに使って登れそうである。
斜面を登りながら、北ノ俣岳方面を望む。
黒部五郎、北東の肩より黒部五郎カールを望む。
もの凄い斜面だ。見ているだけで目眩がした。それに雪庇の張り出しが凄く、山頂での過ごし方には要注意である。
黒部五郎カールの全容。
遠くに黒部五郎小屋が見える。
薬師カールにしてもそうだが、急に落ち込み、突然、緩斜面になる。
黒部五郎岳(2839.6m)山頂。
ほとんどの場合、この界隈の山頂には、このような看板がある。
そういえば昨日の薬師岳、看板が無かったよなぁ。(実際、立派な木標が立っている。)ケルンと小さな小屋に騙された感じ・・・。
笠ケ岳(2897m)も、昨日よりは大きく見える。
槍ヶ岳・・・。
昨日、登った薬師岳。
滑り降りた斜面を見上げながら・・・。
薄曇の天気は、このような不思議な光景を魅せてくれた・・・。
ブーツがきつくなってきたので、昨日同様、一旦、脱いでインソールを入れ直す。
次第に空模様は良くなって行った。
北ノ俣岳に戻る頃には晴れ・・・。
4度目の北ノ俣山頂。
晴れるに従い風が強くなって行った。この一帯は雪庇が東斜面に発生している。つまり北西の風が基本なのだが。この時は東からの風・・・それも冷たい風だった。通常、寒気は西北から来るものだが・・・。
北ノ俣の斜面を降りると一転、無風状態となる。
夕暮れ・・・。
夜中の風に備えて、ツェルトの入口を逆に設営し直す。
夜中、かなり風が強くなったが、スキー支柱のツェルトは張りが緩むことは無かった。
明日は恐怖のシール下りである。
Schi Heil !!